人民元 の特徴
元は中国の通貨です。
中国の経済発展と共に、益々存在感を増している通貨といっていいでしょう。
元はかつて、1ドルあたり8.3元でほぼ固定されていました。
しかし、経済発展と共に不均衡が生じ、ドルに固定していた為替制度を「通貨バスケット」という仕組みに改めました。
「通貨バスケット」とは、自国の通貨をいくつかの国の通貨に合わせて動かすしくみのことです。
経済的につながりの深い国々の通貨を選んで「1つのカゴに入れる」という意味合いから、「通貨バスケット」と呼ばれていますが、元については、米ドルやユーロ、日本円などが中心になっているようです。
しかし、バスケットの中身となる通貨は明らかにされていません。
元については、常に「切り上げ」のおそれがあります。
現在の元相場は、事実上、中国政府の介入などによって、実際よりも安い状態に保たれています。
元を意識的に安くすることで、中国からの輸出を増やすことができるため、あえて元を安くしているのです。
しかし、これではドルとの為替レートが実際の経済活動とかけ離れてしまい、不均衡が生じてしまいます。
そこで、アメリカをはじめとして、各国は元の切り上げを強く求められています。
元の切り上げが実際に行なわれると、反動でドルが急落します。
こうした傾向にあることを念頭において、取引をするようにしましょう。
ちなみに、元を取引する場合、常にドル相場の影響を受けます。
「円・元」だけでなく、「ドル・円」「ドル・元」相場のバランスをみたうえで、取引するといいでしょう。