FXで参考にしたい経済指標 「生産者物価指数」
生産者物価指数は物価情勢を知ることのできる指標です。
日本の卸売物価が輸送費、流通費を含むのに対し、生産者物価は出荷時点での価格ですので、アメリカの生産者物価指数とは異なります。
■ 米国の生産者物価指数の見方
米国では、米国労働省が米国製造業者の販売価格の動向を測定・算出し、指数として公表しています。
米国生産者物価指数は、消費者物価指数の発表の前に発表されますので、消費者物価指数の動向を占う指標として注目されています。
米国生産者物価指数の中では、「製造過程別・完成品」の「コア指数」が、「原材料や中間財といった途中過程よりも、完成品のほうがより消費者の生活実感に近い物価である」との理由で注目されます。
FOMCも金融政策の判断材料として「コア指数」を重視していることからも、その重要性を理解いただけるはずです。
■ 生産者物価指数の判断の仕方
金利差が相場のテーマとなっている場合には、「米国生産者物価指数(コア指数)が上昇」すると、インフレ懸念が台頭するため利上げを行う可能性が高まります。
よって、ドルが買われる要因となります。
いっぽう、インフレが米国の景気減速懸念となっている場合には、「米国生産者物価指数(コア指数)が上昇」すると、インフレ懸念が台頭するため、米国経済の景気減速が懸念されるようになります。よってドルが売られる要因となります。
このように、指数だけで判断するのではなく、相場全体のトレンドや背景も念頭に判断しなくてはなりません。
そのためにも、
1.発表時の相場のトレンドを認識すること
2.事前予測との比較をする
などして、発表時の相場のトレンド、テーマを認識しておきましょう。
また、米国生産者物価指数などの重要経済指標は、アナリストの事前予想が流れていますので、そこからどれだけ上ブレ・下ブレするのかにも注意を払うといいでしょう。