移動平均線と為替レートの位置関係
移動平均線の見方のポイントは次の三つです。
①為替レートと移動平均線の位置関係
②移動平均線の方向
③為替レートと移動平均線の乖離
①為替レートと移動平均線の位置関係
為替レートと移動平均線の位置関係から局面を判断する場合、次のように判断します。
・為替レートが移動平均線よりも上だと強気と判断
・為替レートが移動平均線より下だと弱気と判断
為替レートが移動平均線の上にある場合、最近買いポジションを持った人は平均的に含み益の状態にあるため、強気が継続しやすくなります。
いっぽう、為替レートが移動平均線の下にある場合、最近買いポジションを持った人は平均的に含み損の状態にあるため、弱気が継続しやすくなります。
②移動平均線の方向
移動平均線が上昇していれば強気(上昇トレンド)、下降していれば弱気(下降トレンド)と判断します。
また、移動平均線が横ばいの場合は強弱対立と判断できます。
このほか、移動平均線が上昇中の場合には、移動平均線が下値抵抗線として機能する傾向が、また、移動平均線が下降中の場合は、上値抵抗として機能する傾向があることも知っておくといいでしょう。
③為替レートと移動平均線との乖離
「為替レートが移動平均線から乖離しすぎると、平均に戻ろうとする圧力が高くなる」という経験則があります。
そのため、為替レートと移動平均線との乖離に注目することで、相場の行き過ぎ(買われ過ぎ、売られ過ぎ)を判断します。
移動平均線は、その期間中に買った人・売った人の価格の平均値です。買い値より大きく上昇すれば売りたくなり、売値より大きく下げれば買い戻したくなります。
為替レートと移動平均線との乖離は、こうした投資家の心理状態を判断する材料になります。